- その他 金原 瑞人/野沢 佳織/
- 著 ニール・ゲイマン/
- 販売元/出版社 角川書店
- 発売日 2007-09-25
あの星を手に入れたら願いが叶う。恋いに焦がれる青年と王国の相続を狙う三人の王子、永遠の命を求める魔女達が、不思議な流れ星を巡って繰り広げるコン・ゲーム。最後に幸せを手にするのは誰?
見事なまでに紹介文と内容が微妙に食い違う話だった。確かに星を手に入れたら願いは叶うんだけど、星そのものに願いを叶える能力があるわけじゃない。王国の相続を狙う三人の王子は登場してすぐに一人死に二人の王子になるし、クライマックスに差し掛かる前に彼らは全員死んでしまう。そもそもコン・ゲームなのかこの話って?
映画の方は後半部分が違うらしく、映画では出てくる「空飛ぶ海賊」はこちらでは出てこない。したがってロバート・デ・ニーロをイメージさせるキャラクターは登場しない。
最初はいくらなんでも空飛ぶ海賊も出てくるだろうと思ってたので、ワクワクしながら読み進めていって、いつの間にか中盤が過ぎ、ひょっとしてロバー・デ・ニーロは海賊役じゃなくって王国の相続をねらう王子の一人だったんじゃないかと思ったらこの王子、あっという間に死んでしまったのでやっぱりデ・ニーロは海賊だよなと思いながら、多分後半にちょっとだけでも出てくるんだろうと思っていたら最期まで出てこなかった。がっかりだよ。
というわけで読み手の希望する展開を微妙に外しながら突き進んでいくあたりがゲイマンらしいといえばらしいんだけど、ウィリアム・ゴールドマンの『プリンセス・ブライド』をゲイマンが書いたらこうなったというような感じだった。
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