『違国日記 1』ヤマシタトモコ

評判だったのは知っていたが、いまのところこれ以上新しい作品を開拓するつもりがなかったので素通りしていたが電子書籍で1巻が期間限定無料だったので試しに読んでみたらこれが面白かった。
何巻まで出ているのか調べたらまだ4巻までしか出ていない。ということで今なら追いつくことができると残りの3冊を一気買いしてしまった。
主人公、朝は女子中学生。両親は交通事故で亡くなってしまう。
ふとした経緯で朝は彼女の母親の妹、つまり彼女の叔母、槙生と一緒に暮らすこととなる。
槙生は小説家だが、姉とは折り合いが悪く長いこと交流はなかった。槙生が朝を引き取ることにした理由もその場の勢いに近い。
そもそそも槙生は人とのコミュニケーションが苦手でかつては恋人もいたが、他人が自分のそばにいるということに我慢できずに別れてしまう。ただ、その恋人とは恋人関係は解消したけれども友達としての交流はしている。
他人が自分のパーソナル空間にいることが我慢できない槙生が、さらには自分とは仲の悪かった姉の子供と一緒に暮らすということはいろいろな点で槙生に悩みと苦しみを与える。
そう、このこの物語は朝の視点で始まったために朝の成長の物語だと思いこんでいたのだが、同時に槙生自身の話でもある。
この物語のタイトルは『違国日記』なのだが英題もつけられていて、それは『journal with witch』だ。witchは魔女と訳されるのが一般的かもしれないが、すごく魅力的な女という意味もある。

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