切羽詰まってきました

少しずつ容態が悪くなっていた妻なのだが、家に帰ってくるなり明日は病院に行くからそのまま入院になると言い出した。
あれほど行くのを嫌がっていた病院に、自発的に行くと言い出して時点ですでにおかしいと感じた。
そもそも今の通院している病院は入院施設の無い病院なので、本人が入院したいといったところで、入院施設のある病院を探して受け入れてくれるかどうかを調整しなければいけないので、よほど運が良くない限りは即入院など無理な話なのだが、今の妻にはそんな理屈など通じない。
かなり前から薬を飲もうとしなくなり、さらには薬を飲んだと聞けば、飲んだと嘘をつく。すぐにバレるのに。
ある意味、考え方が小学生レベルになっているのだが、統合失調症というのはほっとくとそういう状態になってしまうのでどうしようもない。ときどきの平穏に甘えてしまい妻のことに気をかける勇気がなくなってしまった僕のせいでもある。九年前のことを振り返って自分自身のあり方を見直し始めていたのだが、遅かったのかもしれない。
今週末が通院日なので後もう少しというところだったのだが、病院に電話して、今日に変えてもらうのだが、今回は妻一人で行く。
はっきり言って心配で心配でたまらないのだが、ひょっとしたら僕と一緒ではないほうが話しやすいかもしれないし、僕が思っているような状態ではないのかもしれない。
とはいえども、薬を飲もうとせず、妄想を膨らませていく一方の状態で、なんとかして薬を飲んでもらおうと説得するけれども、そんなに私を責めないでと泣きじゃくる妻を目の前にすると、それ以上薬を飲みなさいということもできない状態で、入院させるということを考えたほうがいいのかもしれないと思う。
しかし、入院したところで妻がしなければいけないことは薬を飲んで、規則正しい生活を送るということでしかないのだから、それでいて自由な生活というのは失われる。
そのことを話しても妻にはもう通じない。
ひょっとしたら僕と一緒にいることそのものもストレスになっているのかもしれなくって、何かあるたびに、私と一緒にいるとあなたが危ないと言うので、自分が入院することによって僕を助けようと考えているのかもしれない。
どうしたらいいのかわからないのだが、それでも考えなければいけない。