五巻目まで来たけれども、いったい何なんだこの漫画、という感情が湧く。
寒冷化が進み、文明が崩壊した未来の地球。
祝福と呼ばれる特殊能力を持つ人間が時折生まれるこの世界。
主人公は不老不死の能力を持って生まれた。
手を切り落としても、首を切り落としても再生するのである。
寒冷化が進んだ世界なので食料は乏しい。
そこで主人公は自分の住む村の住人を助けるために、自分の腕を切り落として、それを食料として分け与えていた。
なかなか衝撃な設定で幕を開けたこの物語だが、衝撃的な展開は更に進む。
主人公の住む村を反政府の住人の村と判断した政府が差し向けた軍隊によって村人は殺され、そして主人公は、対象物を完全に墨にするまで燃え続ける炎を使う能力者によって燃やされてしまう。
しかし、主人公の能力は再生である。
燃えても再生する。
ただし、再生するからといって痛みがないわけではない。
燃えながら生き続け、燃える痛みを伴いながら生き続ける主人公。
殺された妹の復讐のために生き続ける主人公だが、やがて彼の存在は、救世主として崇められ始める。
寒冷のなか、ただ一人、燃えながら生きているのである。
さまざまな能力を持った人々と出会いながらも、主人公自身はいつしか復讐をあきらめ、それでいて救世主として生きることにも悩み、何処へと向かっていくのかも読めない展開をしていく。
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