初めて読む作家。
といっても、過去の作品の何作は書店で見かけていたのだが、その時点では心に引っかかってこなかったので素通りしていた。
で、今回の『銃座のウルナ』は引っかかった。
電子書籍版を買ったので知らなかったのだが、紙の書籍の方は帯がかなり特殊なようだ。もっとも、あまりにも特殊すぎて、紙のほうを買えばよかったと後悔することはないのだが。
それはさておき、舞台となるのは何処とも知れぬ架空の惑星。主人公は故郷を守るために軍に志願した女性。そして主人公が配属されたのは辺境の地であり、そこでは定期的に襲撃してくる蛮族ヅードと戦っている。
蛮族という言葉から少なくともヒューマノイド系の姿形を想像していたのだが、作者の手によって描かれたヅードの姿は異形としか言いようのない、グロテスクな姿で、この漫画がSFであることを実感させてくれる。
そしてコミュニケーションすら不能とも思われるこのヅードに対してある種のコミュニケーション、これもまたおぞましい形でのコミュニケーションであるのだが、それを密かに図っている女性学者。
なんだこれは、というところで一巻は終わってしまっているので、この先がどうなっていくのかは今の時点では予想もつかないのだが、この作者の他の作品も読みたくなる。
コメント