4巻が出たばかりなのに3巻の話題である。
今回は水辺に生息する生き物が中心となっている。
そこで描かれているものはモンスターにほかならないのだが、この漫画を読んでいると、モンスターと呼ぶよりも生き物と呼んだほうが正しい呼称のように思えてくるから不思議だ。
水辺に生息するということで巨大なクラーケンが登場する。いうなればダイオウイカのようなものだけれども、ダイオウイカっぽく描かれているのでもちろん主人公たちはこれを食べる。
面白いのは、このクラーケンに寄生している寄生虫の扱いで、巨大生物に寄生しているのは巨大寄生虫ということで、蛇並の大きさの寄生虫を見つける。水辺に生息しているということなので、この寄生虫は蛇というよりも鰻という感覚で、白焼きや蒲焼きとして調理するのである。しかし、面白いのはここからの展開で、巨大寄生虫に対して普通の寄生虫が寄生していてもおかしくはないだろうということで、この巨大寄生虫を生で食べてみた主人公は巨大寄生虫に寄生した普通の寄生虫に当たって寄生虫が胃の中で死ぬまでの間、地獄の苦しみに襲われる。
寄生虫が死ぬまでひたすら耐えるしか無いのだが、そこはロールプレイングの世界である。衰弱してきたあたりで適度に回復魔法をかけてもらい、死なない程度に苦しむのだ。
そのほかに、精霊の驚くべき生態系とか、ダンジョンそのものの循環構造といった部分にも触れながら、徐々に本来の目的である炎竜の居場所にも近づいていて、この楽しい物語にも終わりが見え始めている。
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