一巻が出たのが1999年3月。
それから13年も経ってまだ8巻しか出ていなく、なおかつまだ物語は終わっていない。
不定期連載なので仕方がないといえば仕方がないのだが、これほど長い期間、描き続けていながらほとんど進展のないままの物語を描き続けるというのは恐れ入るしかない。
不定期だからできる芸当なのかもしれないが、あきっぽい僕には逆立ちしてもできやしない。
もっとも、ほとんど進展のない物語であるといっても少しずつ変化は訪れていて、主人公たちの関係や主人公を取り巻く人々の生活も変化し、そしてもちろんのことであるが物語を流れる時間も経過している。
主人公たちがどのような選択をし、そしてこの物語がどのような結末を迎えるのかということは十分に気になるのだが、しかし、また一方で、現実の時間の流れと比べて恐ろしくゆっくりと流れていくこの物語の世界を、このまま永遠に読み続けていきたいという気持ちもあるのである。
そう、このまま2年に一冊くらいのこの非常識とも言えるゆるやかなペースで、『イエスタデイをうたって』という世界を眺めていきたいのだ。
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