10/14
昨日の夜、義母から電話があった。
私が出した手紙は日曜日に届いたらしい。その連絡だ。
手紙の内容に関しては何も言ってこない。義父が介護状態だから日々の生活だけで手一杯なのもわかる。だからおそらく、妻の病気に関してはあまり勉強をしていないだろうという予感がする。
妻の退院の時にこちらに来ると言っていた。
ひょっとしたらそのまま妻を実家に連れ戻してしまうのかもしれない。
私も被害妄想気味だ。
妻は、私が妻を入院させたのは愛情によるものだということを受け入れるのは難しいと言っている。
この病気を患っている当事者は、ほとんどの場合、自分が病気であるという自覚を持っていない。
どうも、自分が間違っているという感覚を持つことが出来ないようなのだ。
だから自ら進んで治療を行うということが出来ない。
一方で当事者の家族は当事者が何かおかしいということにはすぐに気付く。
そこで心の病であるということに結びつくことが出来れば、治療という行為に進めることが出来るのだが、これが非情に難しい。
当事者と家族との間で目的が大きく異なってしまっているからだ。
薬物療法によって幻聴は消えた。しかし、記憶は消えない。
妻は妻なりの論理でもって妄想を組み立てたのだ。
論理の根底となる土台の部分は消滅しても受けた苦しみは消えない。
組み立てた妄想も記憶からは消えない。
薄れていくのを待つだけなのかも知れない。
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