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『ゴーストソング』スーザン・プライス

『ゴーストドラム』の続編である。といっても直接の繋がりはない。いや時系列的には『ゴーストドラム』よりも前の時代の話だ。時系列的に昔の話なのでこちらのほうを先に読んだほうがいいのかといえばそんなことはないのがこの話が二番目に書かれた理由だろう...
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『ゴーストドラム』スーザン・プライス

寡聞にして知らなかったんだけれども、児童もののダークファンタジーとして有名な作品だったらしい。らしいというのはすでに絶版になってしまって久しかったからで、児童向けの小説の場合、一度絶版になってしまうと復刊される機会がほぼなくなってしまうので...
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『バジーノイズ』むつき潤

4巻を読み終えたとき、ひょっとしたら次の巻で完結するんじゃないかと思ったら、予想があたった。たしかに、物語としてみた場合、4巻での主人公の陥った状況と主人公を取り巻く環境や人々の配置としてはそこから主人公がどのような結論を見出して、そして進...
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『死人狩り』笹沢左保

「おれたちはただ、人生模様と生活の表裏と、人間の縮図を見て来ただけなんだ。そして得られたのは、死を予期していない人間がいかに劇的な立場にいるかという知識にすぎない」運転手を含めて二十七人の人間が乗ったバスが崖から転落し二十七名全員が死亡する...
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『霧に溶ける』笹沢左保

『悪魔岬』に続いて笹沢左保のデビュー二作目『霧に溶ける』を読む。デビュー作の『招かれざる客』はまだ未読なのでそのうち読まないといけないなと思っているが、しかしこれほどまでに笹沢左保が本格ミステリ色の強い作品を書いていたとは知らなかった。『霧...
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『近所の最果て 澤江ポンプ短編集』澤江ポンプ

この本を読んで澤江ポンプには三回驚かされた。まず男性だったこと。これはひとえに僕のそそっかしさから来たものだが、澤江という名前から勝手に女性だと思っていたのだ。続いて新人だと思っていたらもう十年近く漫画を描いていたということ。これも僕のそそ...
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『失われた地平線』ジェイムズ・ヒルトン

有名な作品なんだけれども恥ずかしながら今まで未読だった。冒険小説の部類に入るのかもしれないが、ユートピア小説でもあるし、うん、僕がこの本のことを知ったときは冒険小説という感じではなかったせいもある。とはいってもこの小説があったことでシャング...
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『わるいあね 1』三輪まこと

私はかつて、実の弟を誘拐したタイトルからして不穏な内容を予感させるタイトルだが、その内容のほうも冒頭からこの一文である。不幸な終わり方しかイメージできなくて、そもそもそんな後味の悪そうな漫画をわざわざ読む必要があるのかといえば、たまにその手...
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『ダンジョン飯 8』九井諒子

前巻の最後の一コマでの強烈な引きからどうなるかと楽しみにしていたら、予想外の大騒動というか、予想外の大爆笑となった。チェンジリングという現象をあくまでダンジョン飯の世界設定の中で、元の意味を壊さず再構築するという手際の良さはもう抜群の安定度...
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『一端の子』深山はな

第一話はちょっとすごいな。高校を舞台とした何気ない女子高生同士の友情の話であるかのように物語が進んでいくのだが、終盤での見開きいっぱいを使った一コマがこの第一話のすべてだ。それまでは主人公の行動のみで心情が描かれていないので、友情だと思わさ...
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