文春文庫

『少年少女飛行倶楽部』加納朋子

加納朋子の小説を読むのは久しぶりだ。で、久しぶりの加納朋子の小説はミステリ要素の全くない青春物語だったけれども、加納朋子が書く物語はミステリ要素がなくっても面白い物語であることを改めて実感した。いや疑ったことは無かったけれども、なんていうか...
ファミ通文庫

『東雲侑子は短編小説をあいしている』森橋ビンゴ

2008
双葉文庫

『傍聞き』長岡弘樹

長岡弘樹の書く短編は、読んでハズレがない。前作の『陽だまりの偽り』も面白かったが、今回も面白かった。物語を構成する要素に無駄が無く、全てが謎に密接に関係し、伏線の張り方も綺麗だ。不可解な謎と意外な真相。そして読み終えて暖かい気持ちになれるい...
文春文庫

『ブラッド・ブラザー』ジャック・カーリイ

ジャック・カーリイが『百番目の男』でデビューした時、唖然とする真相が評判だったので気にはなったけれども、その唖然の度合いが良くも悪くも噴飯物ということでその時には読まなかった。で、その後マイケル・スレイドにハマってしまったのでジャック・カー...
漫画

『25時のバカンス』市川春子

市川春子の絵は眩しい。白と黒のコントラストが強い絵なのでそう見えるのだが、読んでいてその眩しさにとまどう時がある。しかしその眩しさとは裏腹に、そこに描かれている世界は不思議に満ちていて、その不思議さをありふれた日常の世界に詰め込んでいる。表...
漫画

『平凡倶楽部』こうの史代

コミックエッセイなので、まあそれほど慌てて読まなくってもいいかと思い長いことほったらかしにしておいたが、こうの史代のことを甘く見すぎていた。甘かった。ウェブ平凡で連載していたものを一冊にまとめたもので、今現在でも一部は読むことが出来るのだが...
創元SF文庫

『沈んだ世界』J・G・バラード

『結晶世界』におけるジャングルの描写も生々しかったが、今回は温暖化によって水没した世界をバラードは生々しく描写している。その様子はまるでバラード自身がそのような世界に行って見て感じたものを描写しているかのようで、とにかくじめじめと湿気った熱...
創元SF文庫

『結晶世界』J・G・バラード

以前に書いたことだけれども、中学生くらいの頃、破滅物が好きだった。といっても今でも破滅物は好きなのだが、破滅物の一つとしてJ・G・バラードの「破滅三部作」を読もうとしたことがあった。特に『結晶世界』はベスト10もしくはベスト20くらいに入る...
早川書房

『ねじれた文字、ねじれた路』トム・フランクリン

出版予定にトム・フランクリンの『ねじれた文字、ねじれた路』を見かけたとき、見知らぬ作家だなと思いつつもトム・フランクリンという名前にどこか覚えがある気がした。どこで知ったのだろうか思い出そうと思ったが、そういう時にはネットで調べた方が手っ取...
漫画

『夢みごこち』フジモトマサル

荘子の話の中に「胡蝶の夢」という話がある。「胡蝶の夢」に対して文句を言う人間はいないだろうけれども、「それまでの出来事はじつはすべて夢だった」という形でむりやり物語を終わらせてしまう、いわゆる「夢オチ」には文句を言う人間はいる。夏目漱石の「...
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