ホンの話

青心社の本は買うタイミングが難しい

青心社から出たR・A・ラファティの『翼の贈りもの』をようやくちょっと離れた場所にある書店で購入することができた。地方に住んでいるので、多分、近辺の書店には入荷などされないだろうと思いつつも、しばらくの間書店巡りをしながらチェックをしていたの...
扶桑社文庫

『妖異金瓶梅』山田風太郎

わたしが山田風太郎という作家を知ったのは、忍法帖ブームの時だった。当時は忍法帖などには全く興味がなかったので、山田風太郎の小説を読むようになったのはそれからさらに後の話だ。ちょうどちくま文庫から明治物が出たあたり、『ラスプーチンが来た』を、...
角川文庫

『Zの悲劇』エラリー・クイーン

エラリー・クイーンの「悲劇四部作」の中で唯一いままで未読だったもの。中学生の時に「X」「Y」と順番どおりに読んで、『Yの悲劇』の時には夜中に布団の中で読み終えて、あまりの衝撃に明け方まで興奮して眠れなかったくらいだった。その衝撃故なのか、そ...
講談社文庫

『香菜里屋を知っていますか』北森鴻

北森鴻が亡くなってもう一年以上が経ったのか。さりげない形でおいしそうな料理を話の中に盛り込むことのできる希有な作家だった。しかしわたしは、面白そうな作品だけをつまむ程度に読んでいただけなので、熱心な北森鴻の読者ではなかったし、シリーズ物なの...
漫画

『海辺へ行く道 冬』三好銀

続けざまに読んだのはちょっと失敗だったのかも知れない。そもそも、前作をどう理解すればいいのか自分でも迷っている状態で、次の作品を読むのは無謀だよなあ。というわけで、読み終えた今、前作と同様にとまどっている。そもそも、こんな話を書く人のどこが...
小学館文庫

『完全恋愛』牧薩次

巻末に本格ミステリ大賞を受賞したときの選評の一部が掲載されているが、北村薫の選評がそのものズバリの感想だった。もっとも、北村薫は「最後の最後まで《力作ではあるが、まあ当たり前といえば当たり前の作》」と書いているが、トリック中心としたミステリ...
ハヤカワ文庫SF

『殺戮機械』ジャック・ヴァンス

10ページほど読んだところで去年から止まっていたジャック・ヴァンスの『殺戮機械』をようやく読み終えた。妻にかたづけてと文句を言われながらも、居間のテーブルの上に置いて、いつでも続きを読むことが出来るようにしておいたのが、いつでも読むことがで...
新潮文庫

『ストックホルムの密使』佐々木譲

三部作の最後の作品。それにしてもこの三部作、尻上がり的に面白くなっている。一作目は零戦をドイツまで飛ばすというなかなか奇想度の高い話で、これさえ読んでおけば残りは読まなくってもいいじゃないかと思っていたが、本来の目的は二作目だったので、二作...
小学館

『宇宙人フライデー』レックス・ゴードン

出版されてすぐに買ったものの今までずっと積読だったから、かれこれ十五年近く積読のままだった。この先十五年くらい積読が続いてもおかしくはない情況だったけれども、一時の気の迷いで手にとって、そしてアッという間に読み終えてしまった。ジョン・キャン...
ハヤカワ文庫SF

『闇の船』サラ・A・ホイト

ロマンスSFっぽい感じがしたけれども、解説で作者がハインラインが好きで、それっぽいガジェットとかが出てくるということで騙されてもいいかと買ってみた。騙されてもいいという気構えだったので、それほど期待せずに読んでみたら期待より上回っていたので...
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