日常

シュレーディンガーの猫

津原泰水の『瑠璃玉の耳輪』はかろうじて年内で読み終える。続けて堀江敏幸の『ゼラニウム』を読みつつ新しい年を迎えようとしたけれども、結局は妻と一緒にテレビを見ながら過ごしてしまう。年明けは妻の実家で過ごしたので、エドモンド・クリスピンの『愛は...
ホンの話

漫画篇 その3

最初は、漫画、SF、ミステリ、それ以外のジャンルと順番に、今年印象に残った本について書くつもりだったのだが、漫画篇だけで今年の更新を終えてしまうこととなってしまった。なんとも締まらない形となってしまったがいたしかたない。さて、漫画篇のベスト...
ホンの話

漫画篇 その2

まどの一哉の『洞窟ゲーム』がわたしにとっての今年のベスト1とすると、ベスト2は、吉田秋生の『海街diary 三巻』になる。もはや名人芸とでも言うべきか、品質においては何も不安要素がなく安心して読むことができ、なおかつこちらの期待以上のものを...
ホンの話

漫画篇

ロバート・A・ハインラインの『レッド・プラネット』と平安寿子の『こっちへお入り』と太田忠司の『予告探偵―西郷家の謎』と伊井直行の『本当の名前を捜しつづける彫刻の話』と川島誠の『ファイナル・ラップ』とメビウスの『アンカル』を読み終える。勢いあ...
ホンの話

本と出合う楽しみ

ネットを利用するようになってかなりの年数が経つ。一番恩恵を受けたのはやはり、本に関する情報を手に入れやすくなったことだろう。地方の書店では、その日に出版された本すべてが本棚に並べられる訳ではない。入荷されない本は沢山ある。だから、地方に住ん...
ホンの話

狂風世界

今日は少し風が強い。といっても強風にはほど遠い強さだが。風が吹いていると洗濯物がよく乾く。いま住んでいるところは洗濯物を干す場所が東側にあるので、午後になると日があたらなくなる。ただでさえ太陽が低く、日の短いこの時期だから、妻は風が吹くと洗...
日常

心の値段

妻は、生き続けている限り、再発しないために薬を飲み続けなくてはいけない。統合失調症の場合、薬を飲まない場合の再発率はかなり高いとされている。この統計データに疑心暗鬼な部分もないではないが、しかし、だからといって薬を飲む事を止める決断ができる...
ホンの話

こっちへお入り

今年じゅうに買う本はあと三冊だろうと書いたくせに、昼休みに書店へ行って平安寿子の『こっちへお入り』を買ってしまう。ついでにYahooオークションで伊井直行の『本当の名前を捜しつづける彫刻の話』を落札してしまう。それはともかくとして、平安寿子...
ホンの話

購書

マリオ・バルガス=リョサの『世界終末戦争』を買ってしまう。いったい、いつ読めばいいのだろうか。森見登実彦の『美女と竹林』、大森望責任編集『書き下ろし日本SFコレクション NOVA3』を読み終えて、トマス・ピンチョンの『逆光』を読み始めるけれ...
日常

難問

ここしばらく平穏な日々が続いていた。このまま永遠に続けばいいなと思いつつも、それば叶わぬ思いであることも理解していた。平穏な日々が長く続けば続くほど、反動は大きい。平穏という、まるで春の日差しを受けた縁側の、ぬくぬくとした暖かさと心地よさの...
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