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『妻、小学生になる。』村田椰融

夭折した小路啓之の未完の漫画に『10歳かあさん』という漫画がある。母親を亡くした主人公が学校から帰ってくると家に小学生の女の子がいて、そして彼女は主人公に、自分はあなたのお母さんよと言う。死んで生まれ変わったのだと。物語は始まったばかりなの...
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『コスモス』光用千春

「じゃあね」と言って母親が家を出ていく場面から物語ははじまる。残されたのは父と小学生の娘。父と母は離婚したのだ。過剰な書き込みのないシンプルな線で描かれた『コスモス』の世界は、そのシンプルさと比例する形で父と二人で生活しなければいけなくなっ...
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『AUTOMATON 4』倉薗紀彦

精神を転送して操る戦闘機械オートマトンのパイロットとなった主人公。オートマトンのデザインはアメコミのヒーローっぽく、悪との戦いに身を投じるという展開はアメコミそのものともいえるけれども、前巻から続いた、いわゆる修行編が終わる。もちろん修行編...
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『殺しのコツ、教えます』蒼井上鷹

Twitterのタイムラインでこの本が面白い、いやミステリマニアならば必読だというツィートが流れていたので、それは読まないといけないなと思って読んでみた。全6編の連作短編集で、ツィートで流れていたのはその中で2篇目のことだったが、だからとい...
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『パラドックス・メン』チャールズ・Ⅼ・ハーネス

まさかチャールズ・L・ハーネスの『パラドックス・メン』が翻訳される日が来るとは思ってもいなかった。ブライアン・オールディスがこの作品を評するにあたってワイドスクリーン・バロックという言葉を作ってまでも評価しようとした作品で、ワイドスクリーン...
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『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』藤崎慎吾

なんとも刺激的なタイトルだ。なにしろこの本はフィクションではなくノンフィクションなのだ。だからこの本に書かれていることは今現在、世界のどこかで行われていること、そして合成生物を作ろうとしている人たちがいるということだ。と単純に書いてしまうと...
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『サマータイムレンダ 7』田中靖規

前巻で主人公の時間跳躍の仕組みが解明されて、もっともなぜそんな能力を持っているのかまではまだ説明されていないのだけれども、敵側の存在も明確になって、さあどうなる、という状態になった途端に主人公側がものすごくピンチになった。ぎりぎりのところで...
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『BABEL 4』石川優吾

順調に物語が進んでいるけれども、前巻までで八犬士は二人しか登場していない。この巻で犬飼現八登場編が終わって犬田小文吾登場編が始まるけれども、一人に1巻と半分というペースで考えると全員が登場するのに12巻かかる計算になる。いや、人気が落ちたら...
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『スキップとローファー 2』高松美咲

主人公の高校生活も順調に進んでいく。同級生の男の子、志摩くんとの仲も順調だ。もっとも順調だといってもそこにまだ恋愛感情は存在しない。あくまで友達の関係でそれはやはり主人公の天然さからくるのか、いや、志摩くんのほうもどこか天上の人っぽさがある...
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『ニュクスの角灯 (6)』高浜寛

とうとう完結した。最初に1巻を読み始めたときにはこんな話になるとは思いもよらず、巻を読みすすめていくにつれて、なるほどというか、おお、そういう方向へと進んでいくのかと楽しませてくれた。そもそも、第一話は太平洋戦争の末期、防空壕に避難をし空襲...
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