国書刊行会

完全な真空

悪漢と密偵さん経由で青空文庫で小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」が公開されたことを知る。作業が行われていることは知っていたけれども、いやまさか本当にブラウザー上でこいつを読むことが出来る日が来るとは思ってもなかったよ。しかし考えてみると、こいつ...
岩波現代文庫

夜の言葉

夜の言葉アーシュラ・K.ル=グウィン〔著〕 / 山田 和子〔ほか〕訳いや、ル=グウィンってものすごく真摯な人だって思いましたよ。そもそも「性は必要か」という評論において、最初に書いた時から時間が経って自分の考えが変わってしまったんだけど書き...
Q-Tブックス

超人集団

超人集団レイモンド F.ジョーンズ作 / 矢野 徹訳レイモンド・F・ジョーンズといえば、読んでトラウマになった人が多数いると言われる「ゴセシケ」(現在は「合成怪物の逆しゅう」の題名で岩崎書店から出版)で有名なんですが、唯一ジュブナイルとして...
岩波書店

ゲド戦記2 こわれた腕輪

ゲド戦記 2ル=グウィン〔著〕 / 清水 真砂子訳「影との戦い」の興奮覚めやらぬうちに次巻の「こわれた腕環」へ。しかし、「山尾悠子作品集成」を読みふけっている身の箸休めとして読んだのが失敗か、「影との戦い」程はのめり込めませんでした。山尾悠...
漫画

ヨコハマ買い出し紀行

ヨコハマ買い出し紀行 14芦奈野 ひとし著十二年目にしてようやく完結。コミックスになったものを読み続けてきたわけですが、それでも十二年という歳月はなかなか感慨深いものがあります。そりゃ読み始めたときはまだ二十代だったわけですから。「ミサゴ」...
松籟社

戦後創成期ミステリ日記

戦後創成期ミステリ日記紀田 順一郎著当時を振り返った回顧録かと思っていたんだけど、それは序章の部分だけで、大半は当時発表した文章をまとめた本でした。いやもう、辛口であり攻撃的であり、オビで権田萬治氏が「創成期の熱気を肌で感じ」と書いているけ...
ハヤカワ文庫SF

メルニボネの皇子

メルニボネの皇子マイクル・ムアコック著 / 井辻 朱美訳「この人を見よ」を読んで、この話のどこが面白いんだろうかと悩んで以来、ムアコックの小説は読まずに来たんですが、それでも「この人を見よ」の主人公カール・グロガウアーが登場する「Break...
ランダムハウス講談社文庫

きみがぼくを見つけた日

きみがぼくを見つけた日 上オードリー・ニッフェネガー著 / 羽田 詩津子訳きみがぼくを見つけた日 下オードリー・ニッフェネガー著 / 羽田 詩津子訳意外と面白いという評判だったので、文庫化されたのを機に読んでみることにしましたが……。期待す...
漫画

ヘルボーイ:人外魔境

ヘルボーイ:人外魔境Mike Mignola〔作〕 / 堺 三保訳ヘルボーイですよ、ヘルボーイ。前巻を読み終えたときには、続きはかなり待たされるだろうと思っていたら、意外と早く出ました。今までは黒地だった表紙が、今回は白地。いやあこちらもか...
角川ホラー文庫

脳髄工場

脳髄工場小林 泰三〔著〕なんと言っても表題作です。これ一本で充分満足しました。同じような題材を扱っても、イーガンの「しあわせの理由」を小林泰三が書くとこんなふうな話になってしまうんだなあとただひたすらに感心するばかりです。オチはレムの「ビー...
タイトルとURLをコピーしました