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『光の箱』衿沢 世衣子

衿沢世衣子は不思議な作家だ。というのは僕のなかで衿沢世衣子の作風が一定していなくって新刊が出るたびに驚かされているからだ。たぶん、最初に読んだ漫画の印象が強くて、その印象をずっと持ち続けていて、でも衿沢世衣子の新作は常にその印象から少しづつ...
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『今度会ったら××しようか 1』飯田 ヨネ

『ケムリが目にしみる』の飯田ヨネの新作は予想外の話だった。タイトルにある「××」でこれはいわゆる伏せ字なんだろうということでそっちの方面の話か、今度はとおもったんだけれども、予想は少しだけ当たったけどだいぶ外れた。主人公は女子高生。クラスメ...
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『ダンジョン飯 9』九井 諒子

全然ダレる気配もなくこちらの予想を上回る面白さだ。ここしばらくはメインの物語を動かすことに主眼がおかれて魔物の生態系という部分から外れていたが今回はサキュバスをやってくれた。サキュバスといえば夢魔で誘惑をして精気を奪ってしまう魔物なんだけれ...
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『パッカ 1』今井 大輔

事前に知り得た情報は青春異種族恋愛譚ということだけだったのでどんな話なのか期待をしていた。そもそもタイトルのパッカとはなんなんだろうと思っていたが、読みすすめていって、ああ河童を逆読みにしたのかと理解した。しかしなぜそこで逆にする必要があっ...
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『星の王子さま 1』漫☆画太郎

かつて角川つばさ文庫で管啓次郎による翻訳で『星の王子さま』が出たときに、挿絵が西原理恵子で、これは卑怯な組み合わせだなあと、良い意味でなんだけど、そう思ったし思わず買ってしまった。それくらい西原理恵子による星の王子さまは魅力的でこれを超える...
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『望郷太郎 2』山田 芳裕

1巻ではまだ気が付かなかったのだが、現代よりも文明が低下している世界で現代知識を持った主人公がサバイバルをするというフォーマットを考えると、昨今の流行りの異世界転生物をアレンジした話なんだなと思った。もっとも、主人公が冷凍睡眠で未来に行って...
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『女の園の星 1』和山やま

『カラオケ行こ!』が出るということは知っていたけど、こちらはまったくの未確認だったのであやうく見逃すところだった。ナンバリングされているので二巻に続くのだろうと思うのだけれど、いや面白い。女子校を舞台とした、生徒ではなく先生の方を描いた話。...
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『アメコヒメ』高松美咲

『スキップとローファー』の高松美咲の第一長編。僕が高松美咲のことを知ったのは『カナリアたちの舟』からだったので、長いことこの『アメコヒメ』の存在を知らなかった。ネットで調べればすぐにわかることだったけれど『カナリアたちの舟』が最初の作品だと...
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『羊角のマジョロミ 1』阿部 洋一

前作はちょっとタイトルがあれ、でも嫌いな話じゃなくってあれはあれで悪くないよなあと思いつつもなんだかちょっと感想が書きづらかったのでそのままにしてしまっていた。で、今回はそうじゃない。といってもタイトルのマジョロミってなんだ、と思うわけなん...
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『国境のエミーリャ 2』池田 邦彦/津久田 重吾

第二次世界大戦で日本が敗北し、そして東西をソビエトとアメリカとで分割統治されてしまった、ありえたかもしれないもう一つの日本を舞台とした物語。そして時代は1960年代。主人公は駅の食堂で働く女性だが、それは表の顔で裏の顔は東側から西側へ逃亡す...
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