ロス・マクドナルド『兇悪の浜』

ロス・マクドナルドじゃなくて別の誰かが書いたものだと思えば悪くない。アーチャーがやたらと殴られて拉致されるので、それでよく殺されないものだと思ってしまう。もちろんここで殺されてしまうとシリーズが終ってしまうので、そんなことはないのだけど、とにかく悪人だらけだし、心に闇をもっている人間だらけ。
というわけで、いろいろな要素をぶち込んでいるわりにはまとまりがなく、全体がバラバラな感じはするが、後期の傑作群を先に読んでいなければこれはこれでいいんじゃないかと思う。かといって最初にこれを読んだら次の作品を読むかというとはなはだ疑問な部分もあるのだけど。これよりも前に書かれた『象牙色の嘲笑』のほうが面白かったので最初に読むのならそっちのほうがいいかもしれない。

Amazon.co.jp: 凶悪の浜【新訳版】 (創元推理文庫) : ロス・マクドナルド: 本
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