芝田勝茂『夜の子どもたち』

五人の登校拒否児童のカウンセリングを頼まれた主人公は彼らの住んでいる町へと向かう。そこで先輩カウンセラーと共にカウンセリングを行い始めるが、この町には夜間の外出は禁止という奇妙な決まりやカレルピーという謎の存在がいた。
物語が進んでいくにつれて児童のいる町でなにかとんでもないことが行われているのではないのかということがあきらかになりつつも、それがファンタジー的な超自然現象と同時に国家レベルでの陰謀的なものも明らかになって、ずいぶんと話が大きくなっていく。のだけれども最終的にそれらが一つになって決着がつくのかといえばそうでもなく、なんだかもやもやしたものが残ったままになってしまう。超自然現象のほうはなんとなく解決されるのだが、もう一つのほうは解決しないままだもっとも国家レベルの陰謀ともなると個人レベルでどうにかなるものではないのでこういう結末にならざるを得ないともおもえて、後にこの作品を大きく書き直したというのもわからないでもないが、かといってこの作品が今ひとつの作品なのかといえばそんなことはなく、これはこれで改変しなくてもじゅうぶんに問題作としてすばらしいのではないかとおもう。改訂版のほうもそのうち読んでみたい。

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