前作『吉原面番所手控』よりもミステリ方面での評価が高い。事実、こっちの評価が高かったので初めてこの小説の存在を知ったわけだが。
今回も夕鶴が事件の真相を見抜くという連作短編なので、夕鶴が生きていた時の話として語られるのであれば、いくらでもシリーズ化できるだろうな、と思ったのだけど、前作よりもこっちのほうが評価が高いという謎。
読み始めてみると、今回は序章や終章というものがない。一方で、前作の同心は病気で休養中、代わりに見習い同心が登場して、彼が夕鶴に意見を聞くという構成。
見習い同心が今回のワトソン役であり、彼の人物造詣が面白く、良いコンビとして描かれる。
今回も本格ミステリとしての意匠はこれでもかと使われるし、チェスタトンを思い出させる派手なトリックも登場するし、特に某ミステリのタイトルが登場したあたりは目から鱗が落ちる思いをした。同時に前作以上に遊郭が舞台であることが説得力をもたらしている。
前作以上に本格ミステリとして評価が高いのも納得いきました。

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