Vie simple

来月の気になる本

来月から消費税が10%になって書籍もの対象です。消費税というと僕の世代というか消費税のなかった時代を知っている身としては、この消費税には苦い思い出があって諸悪の根源というか3%の消費税が導入されたせいで絶版の憂き目にあった書物がたくさんあっ...
histoire

『ノラと雑草』

真造圭伍は『休日ジャンクション』ぐらいしか読んでいない。そのほかに電子書籍で期間限定で無料だった作品をいくつか読んだぐらいで、じゃあ気にならない作家なのかというとそうでもない。とはいっても積極的に手を出すというところまでは行かないもどかしさ...
histoire

『ロボ・サピエンス前史』島田虎之介

島田虎之介の久々の新作。前作『九月十月』が出たのが2014年の11月なので約五年ぶり。デビュー作の『ラストワルツ』から『ダニーボーイ』までは史実と虚構をうまく混じり合わせた非常に凝った作りだったけれども『九月十月』ではそれまでの作風とは異な...
histoire

『5分間SF』草上仁

東京創元社がフレドリック・ブラウンSF短編全集を出すというニュースを見たときに、だったら早川書房には草上仁短編全集を出してもらいたいなあと思った。というのもかつて草上仁は日本のフレドリック・ブラウンといわれていたからだ。いまでこそ新刊がでな...
histoire

『淵の王』舞城王太郎

久しぶりの舞城王太郎。今回はホラーということでジャンル的には自分の好みではないけれどもそこは舞城王太郎だし、過去の作品だってホラー寄りのものもあったし、ということで読む。三つの短編からなる物語だがそれぞれが共通しているというわけではない。ま...
histoire

『BEASTARS 14』板垣巴留

1巻から続いていたアルパカ殺しのエピソードに決着がついてその事件の結果、主人公レゴシは学園を退学して一人生活をすることになるわけだが、これまでの、どんなに他の場所に行ったとしても戻ってくる場所は学校であるという拠り所がなくなって、社会人とし...
histoire

『アトム ザ・ビギニング 10』カサハラ テツロー

前巻はさすがにちょっと無茶な展開で、いくらなんでもあれじゃあ即死で助からないだろうと思ったのだが、しかしここで死んでしまうと話が終わってしまうので、まあとりあえずは無茶な展開も受け入れることにして、さて今回はA106と廃墟を守る守護ロボット...
histoire

『幕末一撃必殺隊』永井義男

松本次郎がコミカライズした『いちげき』のほうを先に読んでいて、そちらのほうはまだ連載継続中で完結していないのだけれども、原作のほうは一冊で完結しているのでちょっと気になって読んでみた。で、読んでみると、漫画版のほうが最終的にどういう展開にな...
histoire

『大誘拐』天藤真

天藤真の代表作といえばこの『大誘拐』なのだけれども、今まで未読だった。先に映画を見てしまったというせいもあるけれども、映画化される前から知っていたし、天藤真の他の作品は読んでいたので、読まず嫌いだったという理由が大きい。そもそも、ミステリは...
histoire

『冬の終わり、青の匂い』百名哲

なんとなくタイトルに惹かれて買ってみた。冒頭の「ばかねこ」はこの著者のデビュー作なのだけれども、これが実に良い。主人公は女子大生。アパートで一人暮らしをしているがそんな彼女の部屋に友人たちが遊びに来る。その中のひとりは彼女が密かに想いをよせ...
タイトルとURLをコピーしました