histoire

『ついには誰もがすべてを忘れる』フェリシア・ヤップ

前日までの記憶しか持つことのできない人と一昨日までの記憶まで持つことのできる人。この物語の世界はこの二つの人々が生きている世界で、それ以外は僕たちの世界と同じである。前日までの記憶しかない人達は全人口の7割、残りの3割は一昨日までの記憶を持...
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『人喰い』笹沢左保

ここのところ定期的に復刊が続く笹沢左保。僕がミステリ小説を読むようになったころの笹沢左保はミステリ作家としてよりも時代小説作家としてのほうが有名だったせいもあって、まったく読まずに来ていた。復刊されるようになって初めてミステリ作家としての笹...
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『銀河の死なない子供たちへ』施川ユウキ

施川ユウキの漫画はギャグであってもどこかしら哲学的な部分がある。ギャグと哲学とのうまいバランスが面白さに繋がっているのだが、最近は哲学のほうに徐々に踏み込んでいっている感じもする。『オンノジ』もそんな感じであったが、まだバランスが取れていた...
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『角の男 2』山うた

何巻か続くのかとおもったらきれいに二巻で終わった。角を持つ人間と角を持たない人間。持たない人間のほうが持つ人間を虐げ、奴隷として使役させている世界。主人公は角を持たない人間なのだが母親に捨てられ幼少期を角を持つ人達と一緒に過ごす。そこでは角...
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『セイキマツブルー』ヒロタシンタロウ

竹熊健太郎推薦という帯で、竹熊健太郎だったら騙されたとしてもかまわないなと思い、買ってみた。表題作と「怪虫の夏」の二編が収録されている。表題作の「セイキマツブルー」はタイトルにブルーとついているだけあってか黒ではなく青い色で印刷されている。...
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『僕はかぐや姫/至高聖所』松村栄子

本の感想などをブログで書いていると、ごくまれにコメントをいただくことがある。ごくまれ、という部分が結局は僕の文章のつたなさや内容の無さからなのだろうと思っている。それはさておき、ごくまれにコメントをいただいて、さらにごくまれにおすすめの本を...
ポプラ文庫

至高聖所

本の感想などをブログで書いていると、ごくまれにコメントをいただくことがある。ごくまれ、という部分が結局は僕の文章のつたなさや内容の無さからなのだろうと思っている。それはさておき、ごくまれにコメントをいただいて、さらにごくまれにおすすめの本を...
Vie simple

プログラムの個性

『遼平新事情』という漫画がある。美術学校に通う大学生を主人公とした漫画だ。その中で、主人公、遼平たちが大学のOB会のために校長室にある絵を会場まで運ぶ仕事を依頼されるエピソードがある。その絵はOBの画家の一人が描いた絵で数千万円の価値がある...
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『破壊された男』アルフレッド・ベスター

僕は東京創元社版の方で読んだので、『破壊された男』よりも『分解された男』のほうがしっくりくる。かというと、そうでもなく初めてこの本の存在を知った時、『分解された男』ではなく『破壊された男』として知ったので、実は『分解された男』という題名には...
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『恐怖』コーネル・ウールリッチ

コーネル・ウールリッチあるいはウィリアム・アイリッシュの作品で面白いのは1948年までに書かれた作品だという意見がある。短編はさておき、長編に関していえば『喪服のランデブー』が1948年の作品で、いわゆるブラックシリーズは全て1948年以前...
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