Vie simple

診断書

今年も自立支援医療の更新期日がやってきた。今年は医師の診断書が必要な時期で、更新手続きは一年ごとだが、診断書は二年ごとに必要なのだ。更新時期の通知は、有効期限の3ヶ月ほど前に通知書が来るが、そこから診断書を書いてもらい、更新手続きを行い、新...
histoire

四人の女

通常、ミステリ小説というと犯人が誰なのかを探す小説なのだが、パット・マガーの場合、犯人が誰なのかを探すミステリよりもそれ以外の誰かを探すミステリをたくさん書いたことで有名だ。誰かというのは、被害者だったり、探偵だったり、目撃者だったりだ。そ...
histoire

月曜日の友達

気がつくとかなり長い間、阿部共実の新作が出ていなかった。『死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々』というやたらと長い題名の作品の二巻が出たのが2015年12月で、少しずつ発表ペースが落ちてきて...
C’est combien

菜時記 神無月/壬申

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。いつになったら私は解放されるの?と妻は僕に尋ねる。...
histoire

スペース・オペラ

酷暑刊行会のジャック・ヴァンス・トレジャリーもこの本でおしまい。といっても、訳者解説を読んでも、まだまだ未訳の傑作も多いジャック・ヴァンスの作品、そしてジャック・ヴァンスの人気もあって、これでおしまいとは言い切れないので、第二期ジャック・ヴ...
histoire

象牙色の嘲笑

新訳で出たのが2016年4月だから長いこと積ん読にしておいたものだ。もっとも、同じロス・マクドナルドの『運命』も2014年ぐらいに買ったままなので、先にそちらの方を読まなければいけないのだが、残念なことに何処に置いたのか行方不明の状態だ。そ...
histoire

BEASTARS 4

ウサギのハルに対する感情は、恋愛感情ではなく、捕食対象に対する狩猟本能に過ぎないと指摘されたことに悩むハイイロオオカミのレゴシ。一方で、レゴシに恋心を抱くレゴシと同族の女の子、ジュノの登場によってレゴシを取り巻く恋模様は複雑になっていくが、...
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『夜想曲集』カズオ・イシグロ

いつもならばノーベル賞発表の時期になると村上春樹の話題が上がってくるのだが、今年は全然騒がれなかった。そんなわけで、ノーベル文学賞のことも全然気にしていなかったのだが、カズオ・イシグロが受賞したので驚いた。カズオ・イシグロはもうちょっと読ま...
C’est combien

菜時記 神無月/乙丑

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。いつになったら私は解放されるの?と妻は僕に尋ねる。...
Vie simple

いない世界

松任谷由実の曲に『NIGHT WALKER』という曲がある。僕の好きな曲のひとつだ。久しぶりに妻が散歩に行こうといった。この前、妻と散歩に出かけたのはいつのことだろうか。一年ぶりくらいかもしれない。もちろん夜の散歩だ。しばらく空き家になって...
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