Vie simple 生きていても役に立たない 生きていても役に立たないからそういった人々を殺した犯人に死刑を求める行為は犯人と同じ論理に立っているのではないだろうか。相模原市の知的障害者施設で入所者19人を殺害した植松被告に対する検察側は死刑を求刑した。もちろん19人もの人を殺めたとい... 2020.02.27 Vie simple
Vie simple 来月の気になる本 中公文庫『カンブリア 邪眼の章』河合莞爾中公文庫『愛のようだ』長嶋有創元推理文庫『湖の男』アーナルデュル・インドリダソン創元推理文庫『短編ミステリの二百年2』チャンドラー、アリンガム他早川書房『月の光 現代中国SFアンソロジー』ケン・リュウ... 2020.02.26 Vie simple
histoire 『死人狩り』笹沢左保 「おれたちはただ、人生模様と生活の表裏と、人間の縮図を見て来ただけなんだ。そして得られたのは、死を予期していない人間がいかに劇的な立場にいるかという知識にすぎない」運転手を含めて二十七人の人間が乗ったバスが崖から転落し二十七名全員が死亡する... 2020.02.25 histoire
histoire 『霧に溶ける』笹沢左保 『悪魔岬』に続いて笹沢左保のデビュー二作目『霧に溶ける』を読む。デビュー作の『招かれざる客』はまだ未読なのでそのうち読まないといけないなと思っているが、しかしこれほどまでに笹沢左保が本格ミステリ色の強い作品を書いていたとは知らなかった。『霧... 2020.02.24 histoire
histoire 『近所の最果て 澤江ポンプ短編集』澤江ポンプ この本を読んで澤江ポンプには三回驚かされた。まず男性だったこと。これはひとえに僕のそそっかしさから来たものだが、澤江という名前から勝手に女性だと思っていたのだ。続いて新人だと思っていたらもう十年近く漫画を描いていたということ。これも僕のそそ... 2020.02.21 histoire
histoire 『失われた地平線』ジェイムズ・ヒルトン 有名な作品なんだけれども恥ずかしながら今まで未読だった。冒険小説の部類に入るのかもしれないが、ユートピア小説でもあるし、うん、僕がこの本のことを知ったときは冒険小説という感じではなかったせいもある。とはいってもこの小説があったことでシャング... 2020.02.20 histoire
histoire 『わるいあね 1』三輪まこと 私はかつて、実の弟を誘拐したタイトルからして不穏な内容を予感させるタイトルだが、その内容のほうも冒頭からこの一文である。不幸な終わり方しかイメージできなくて、そもそもそんな後味の悪そうな漫画をわざわざ読む必要があるのかといえば、たまにその手... 2020.02.19 histoire
histoire 『ダンジョン飯 8』九井諒子 前巻の最後の一コマでの強烈な引きからどうなるかと楽しみにしていたら、予想外の大騒動というか、予想外の大爆笑となった。チェンジリングという現象をあくまでダンジョン飯の世界設定の中で、元の意味を壊さず再構築するという手際の良さはもう抜群の安定度... 2020.02.18 histoire
histoire 『一端の子』深山はな 第一話はちょっとすごいな。高校を舞台とした何気ない女子高生同士の友情の話であるかのように物語が進んでいくのだが、終盤での見開きいっぱいを使った一コマがこの第一話のすべてだ。それまでは主人公の行動のみで心情が描かれていないので、友情だと思わさ... 2020.02.17 histoire
histoire 『心臓』奥田亜紀子 過去と今をうまく結びつけているなあという感じだった。古くて懐かしさを感じるけれども同時に新しい。それは語られる物語がそうだというわけではなくって描かれているもの、描き方それらすべてを含んだうえでの感覚だ。心臓に欠陥があって余命宣告を受けてい... 2020.02.14 histoire