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『未来趣味 増刊 横田順彌追悼号』

横田順彌といえば僕にとってはヨコジュンでありハチャハチャSFの人だった。最初に読んだのはなんだったのか思い出すことができないのだが、ハチャハチャSFのどれかでそれ以外の話ではなかったのは確かだ。初めてヨコジュンのハチャハチャSFを読んだとき...
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『シライサン 〜オカルト女子高生の青い春〜』/崇山祟

ホラーでありながらSFで、シュールなギャグでもありそれ以外のなにかでもあったハイブリッドホラーだった『恐怖の口が目女』を描いた崇山祟の新作は乙一が脚本・監督をした映画『シライサン』のコミカライズだったので驚いた。コミカライズといっても映画と...
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『医者の本棚、作家の本棚』石黒達晶

石黒達昌の新刊が出た。といっても小説ではなく、今までに書かれた小説以外の文章、エッセイやインタビュー、書評、文庫解説などを集めたものだ。小説の新作ではなかったことは少し残念でもあるけれど、一冊にまとめることができるほどの文章がまだ残っていた...
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『なめらかな世界と、その敵』伴名練

いやあ、ようやく読み終えました。といっても難解だったというわけでもなく、単に自分の読書ペースが遅かっただけなんですが。巻頭に配置された表題作「なめらかな世界と、その敵」は読み始めてすぐになん何だこれはと頭の中にクエスチョンマークが浮かび上が...
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『恩讐の鎮魂曲』中山七里

前作の『追憶の夜想曲』の結末で、もう続きなんて書くのは困難なんじゃないのか、あるいは消化不良気味だけれども、主人公の行く末は読み手がそれぞれ勝手に考えればいいだけで、物語としてはこれで終わってしまってもかまわないよなあ、と思うくらいの終わり...
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『闇の歯車』藤沢周平

藤沢周平は<隠し剣>シリーズ の二作を読んだだけだった。時代小説を書く作家なのであまり僕の守備範囲ではない作家だったけれども<隠し剣>シリーズはかなり面白かった。とはいえども他の作品まで食指を動かすかというとそうでもなかったのだが、ふとした...
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『BEASTARS 15』板垣巴留

前巻でとうとう悪らしい悪が登場したのだが、その一方でちょっとこの世界には場違いな気もした。というのもここで描かれた悪というのが決定的な悪で、たしかにこれまでにおいても善悪における悪の存在は描かれていたが、それでも一方的な悪ではなくこの世界に...
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『ヒナちゃんチェンジ 1』梶川岳

思春期の男女の精神が入れ替わってしまうという物語はそれほど珍しくはない。古くは山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』、新しいところだと新海誠の『君の名は』なんかがある。とはいってもこのテーマの物語を僕はそれほど読んでいないので、ほかにもも...
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『君のくれるまずい飴 冬虫カイコ作品集』冬虫カイコ

女性同士の恋愛を描いた百合というジャンルがちょっとしたブームになっている。漫画もそうだが今年は小説の分野でも百合SFアンソロジーが組まれたりした。僕はあまりそういったジャンルに思い入れも興味もないので、それほど深入りすることもなく、内容的に...
Vie simple

来月の気になる本

文春文庫『カブールの園』宮内悠介竹書房文庫『タボリンの鱗 竜のグリオール短篇集』ルーシャス・シェパード中公文庫『三の隣は五号室』長嶋有ちくま文庫『独居老人スタイル』都築響一創元SF文庫『マーダーボット・ダイアリー 上下』マーサ・ウェルズ朝日...
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