ハヤカワ文庫SF

トリポッド

「トリポッド 1 襲来」「トリポッド 2 脱出」「トリポッド 3 潜入」「トリポッド 4 凱歌」最初に作者の名前を見たときに、どこかで聞いたような名前だなぁと思ったのですが、一巻のあとがきを読んで、「草の死」の作者だったということを知り、そ...
文春文庫

やくざを誘拐

迅雷黒川 博行半端者の三人組がやくざの組長を誘拐して金をせしめるお話。誘拐しても相手は警察に連絡などしないし、誘拐した組長自身に、単に金を用意しろとだけ言わせれば、誘拐されたという事実さえ発覚しない。よくもまぁこんな突飛なことを思いつくもの...
ホンの話

本の魔力

いしいしんじの新作「ポーの話」を書店で見かける。購入する予定はなかったのだけれど、一応チェックしてみようと思い手に取る。表紙を眺めてみてもグッとくるものは感じられない。帯には「それは、おまえの、たいせつな、ものなのか?」と大きく書かれている...
創元推理文庫

妖魔と二剣士

妖魔と二剣士浅倉 久志 / Leiber Fritz翻訳出版されると予告されてから23年経ってようやく出版されました。23年間待ち続けてきた人たちにとっては感無量というところでしょうが、私の方はといえば、当時ファンタジーを読まなかったので、...
ホンの話

続・終わりなき物語

一人の作家が書いた最長の小説がグインサーガならば、ペリーローダンシリーズは複数の作家が書いた最長の小説です。詳しい説明は宇宙英雄ペリー・ローダンを見てもらえれば判りますが、1961年から連載されて今現在も続いているのですから尋常ではありませ...
富士見ファンタジア文庫

10年という歳月

「風の白猿神(ハヌマーン)」  滝川 羊ファンタジア長編小説大賞という賞があります。過去17回行われたのですが、大賞が出たのは3回だけ。めったに大賞を出さない賞で有名でもあります。「風の白猿神」はその3回の中の一つです。大賞を取っただけあっ...
雑文

夢一夜

風邪をひいて熱にうなされ、おかしな夢をみました。私の知人が伊坂幸太郎だったという夢です。注意する点は、私の知人が伊坂幸太郎だったけれど、伊坂幸太郎が知人だったというわけではないところです。知人は伊坂幸太郎とは全然似ていません。体型も。それな...
新潮社

便利になると不便になる

古道具中野商店川上 弘美携帯なんか、嫌いだ、とわたしは思う。いったいぜんたい、だれがこんな不便なものを発明したのだろう。どんな場所どんな状況にあっても、かなりの高率でうけることのできる電話なんて、恋愛--うまくいっている恋愛も、うまくいって...
新潮文庫

心地よい文章

しゃべれどもしゃべれども佐藤 多佳子カゼひいて具合が悪いので書きためておいた感想を淡々とアップします。「サマータイム」の佐藤多佳子です。「ベルカ、吠えないのか?」の後に読んだせいもあって、するすると読めました。主人公は二ッ目の噺家。喧嘩っ早...
文藝春秋

ベルカ、吠えないのか?

ベルカ、吠えないのか?古川 日出男装丁がとてもかっこいいです。イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる。語りがとてもかっこいいです。1943年、日本軍が撤収したキスカ島。無人の島には4頭の軍用犬が残された。捨てられた事実を理解するイヌたち。やが...
タイトルとURLをコピーしました