富士見ファンタジア文庫

10年という歳月

「風の白猿神(ハヌマーン)」  滝川 羊ファンタジア長編小説大賞という賞があります。過去17回行われたのですが、大賞が出たのは3回だけ。めったに大賞を出さない賞で有名でもあります。「風の白猿神」はその3回の中の一つです。大賞を取っただけあっ...
雑文

夢一夜

風邪をひいて熱にうなされ、おかしな夢をみました。私の知人が伊坂幸太郎だったという夢です。注意する点は、私の知人が伊坂幸太郎だったけれど、伊坂幸太郎が知人だったというわけではないところです。知人は伊坂幸太郎とは全然似ていません。体型も。それな...
新潮社

便利になると不便になる

古道具中野商店川上 弘美携帯なんか、嫌いだ、とわたしは思う。いったいぜんたい、だれがこんな不便なものを発明したのだろう。どんな場所どんな状況にあっても、かなりの高率でうけることのできる電話なんて、恋愛--うまくいっている恋愛も、うまくいって...
新潮文庫

心地よい文章

しゃべれどもしゃべれども佐藤 多佳子カゼひいて具合が悪いので書きためておいた感想を淡々とアップします。「サマータイム」の佐藤多佳子です。「ベルカ、吠えないのか?」の後に読んだせいもあって、するすると読めました。主人公は二ッ目の噺家。喧嘩っ早...
文藝春秋

ベルカ、吠えないのか?

ベルカ、吠えないのか?古川 日出男装丁がとてもかっこいいです。イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる。語りがとてもかっこいいです。1943年、日本軍が撤収したキスカ島。無人の島には4頭の軍用犬が残された。捨てられた事実を理解するイヌたち。やが...
東京創元社

HEARTBEAT

HEARTBEAT小路 幸也デビュー作の「高く遠く空へ歌ううた」しか読んでいないのですが、相変わらず、ていねいに説明するような文章を書く人だと思いました。「ミステリ・フロンティア」の一冊として出たのだけれど、正直、ミステリとしてはどうかと思...
ホンの話

スタージョン万歳

昨日家に帰ると、注文していたシオドア・スタージョンの「ヴィーナス・プラスX」が届いていました。国書刊行会の未来の文学シリーズも残すところ、ラファティの「宇宙舟歌」だけとなったなぁと思いつつも、これを読む前に、物理的にも内容的にも重量級の「赫...
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厚い文庫、薄い文庫 その2

風に流されて、何か黒い紙のようなものが飛ばされていました。よく見ると小さなツバメです。ちょうど巣立ちの季節なのでしょうか。前へ前へと飛ぼうとしているのに、風にまけて押し戻されてしまっています。一生懸命飛んでいるのに、風にまけて横へと流されて...
創元推理文庫

天啓の殺意

天啓の殺意中町信良い仕事をしています、東京創元社さん。先に出た「模倣の殺意」はそれなりにおもしろかったのだけれど、それほど評判にならずに、消えていってしまったことが納得できる地味な作品でした。そんなわけで、「天啓の殺意」も地味な話だろうなと...
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厚い文庫、薄い文庫

谺 健二の「赫い月照」を5軒目の書店で見つけてようやく買いました。内容的に重量感のある本だということは覚悟していたのですが、物理的にも重量感があることは失念していました。平台の上に置かれていたので、他の本の高さと比較しながら、まだ2、3冊は...
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