Vie simple

消える人

プログラムの開発に携わっていると、まれに消える人がいる。ある日突然、出社してこなくなり音信不通となるのだ。ここでいう消える人というのは新入社員が突然、出社してこなくなるということではない。ある程度社会経験を積んだ人が消える場合のことである。...
C’est combien

菜時記 弥生/丙辰

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻...
histoire

私の少年 2巻

1巻のときに、物語はまだなにも起こらないというようなことを書いた。2巻でもなにも起こらないまま淡々と話が進む。もちろんいろいろな事件や出来事は起こる。例えば、主人公と少年がプールに行く話がある。そこで主人公はどんな水着をきれば良いのか悩む。...
Vie simple

妄想

こんなツィートを見かけた。「母は生きている、顔をすり替えられた」という妄想は否定せずに傾聴してください。 Aさんの心を守っている妄想です。統合失調症の患者さんの母親が亡くなられたときに、その患者さんは息を引き取るときにお見送りもしたのだが、...
histoire

ロデリック

アイザック・アシモフ以降の三大ロボット長編小説の一つと言われてきたジョン・スラデックの『ロデリック』が翻訳された。過去に瀬名秀明が編んだアンソロジー『ロボット・オペラ』に一部分だけ翻訳収録されたという経緯もあるが、『ロデリック』は二部作で、...
histoire

私の少年

1巻が出たときに気になっていた本だが、いくら漫画、さらに電子書籍とはいえども、これ以上新しい作家の作品をむやみに読むのも少し控えたいという気持ちもあって、しばらくは様子見でもいいかとそのままにしておいた。そうこうしているうちに2巻は出るし、...
C’est combien

菜時記 弥生/己酉

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻...
histoire

昭和な街角

火浦功の新刊が出た。遅筆で有名な作家で、新刊が出るというだけで話題になるという点では漫画界でいえば冨樫義博と同じでもあるが、冨樫義博は未完にした作品はないのに対して火浦功の場合はシリーズものはほとんど未完。冨樫義博は時として手抜きともいえる...
histoire

BEASTARS

動物を擬人化した漫画というのは多数ある。擬人化して、そして草食動物と肉食動物とが共存している世界を描いた漫画というと真鍋譲治の『ワイルド★キングダム』という漫画があった。訳あって肉食を止め、草食主義に転向したライオンが主人公の物語だ。未見だ...
histoire

淋しいのはアンタだけじゃない

『ブラック・ジャック創作秘話』の作者の新作。『ブラック・ジャック創作秘話』は面白かったけれども、途中からブラック・ジャック以外の話にもなり、結果としては手塚治虫に関する話となってしまい、終盤は少し失速したかんじで、もちろん手塚治虫に関して何...
タイトルとURLをコピーしました