histoire

勝つために戦え

押井守の『監督稼業めった斬り―勝つために戦え!』が面白かった。白状しておくと僕は押井守の映画を見たことがない。『うる星やつら』は漫画もアニメも好きだったけれども映画化されたあの有名な作品は見ていない。『パトレイバー』も漫画は全巻読んでいて好...
C’est combien

菜時記 如月/甲戌

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。配偶者が統合失調症というケースというのはあまり多く...
histoire

棺の中は黄色いバラ

作者のあとがきによれば、最初はボーイ・ミーツ・ガールの物語を描こうとしたらしい……のだが、実際に読んでみると、たしかにボーイ・ミーツ・ガールの物語ではあるが、それ以外の夾雑物が異様なまでに多い。というか混じっているものがおかしい。主人公の両...
histoire

長らく信じてた神様が縛り首となって機関紙(プラウダ)一面を飾って以来

「長らく信じてた神様が縛り首となって機関紙(プラウダ)一面を飾って以来」物語開始早々、わかる人にはわかるだろう、なかなか強烈なインパクトをもった一文が登場する。これ一つでこの世界がどういう世界なのかの半分くらいはわかる。残りの半分もこの一文...
ホンの話

5巻以内で完結する傑作漫画99冊+α 最後

その一その二その三の続きです。『かっこいいスキヤキ』泉昌之一人の男が駅弁を食べるだけの話なのに、こんなにも面白いのは何故なんだろうか。泉昌之は久住昌之と泉晴紀による合作時のペンネームで、久住昌之は原作担当で後に谷口ジローと組んで『孤独のグル...
histoire

物語の中と現実との時間の差

売れなければ続きを出すことができないというのは商売としては当然のことだけれども、書籍の場合、特にシリーズ物の場合、物語半ばにて中断してしまうというのは読者としては残念で仕方がない。これが買ってもいない本であればまだしも、続きが楽しみで買って...
histoire

『バイクとユニコーン』ジョシュ

東宣出版の<はじめて出逢う世界のおはなし>シリーズの一冊。「おはなし」というレーベルについている言葉と表紙の雰囲気から、可愛らしい内容を想像するのだが、表紙をめくった見返りにある著者の写真をみると驚く。そこにいるのはマッチョな青年で、可愛ら...
C’est combien

菜時記 如月/丁卯

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。配偶者が統合失調症というケースというのはあまり多く...
le neuvième art

週刊 5巻以内で完結する傑作漫画99冊+α 99/99

記事タイトルにひかれて初めてこのページをご覧になった方は、こちらを最初に御覧ください。『漫画家超残酷物語 青春増補版』唐沢なをき最後は、こんなにも楽しませてくれる漫画を描いた作者のほうに目を向けてみよう。唐沢なをきの『漫画家超残酷物語 青春...
Vie simple

あと何回

夜中にふと目が覚める。隣で寝ている妻の手に触れる。温かい。ふと思った。いつの日か、冷たい手に触らなければいけない日が来るのだと。死は誰にでも平等で、だから、冷たい手に触れずに済むとすれば、それは僕が先に死んだ場合のことだ。冷たい手に触れたく...
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