C’est combien

菜時記 葉月/己巳

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。普通の夫婦であれば当たり前のようにできることでも僕...
histoire

ヨルとネル

もともとは普通の小学生だったのだが、今は身長11センチの小人。なんらかのウイルスの保菌者ということで追われる身である。そしてこの物語はそんな二人の少年の逃避行の物語だ。しかしそんな設定を除けばいつもどおりの施川ユウキの四コマ漫画なので、基本...
histoire

リロ・グラ・シスタ

隔月で刊行された詠坂雄二の『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか? 』、『電氣人間の虞』が思いのほか面白かったので、デビュー作である『リロ・グラ・シスタ』も読まないといけないなあと思い、早速書店に向かったのだが、地方の悲しさなのかはたまた...
histoire

ネオ寄生獣

『寄生獣』のトリビュート漫画。過去にもデビルマンのトリビュート漫画があった。この手のアンソロジーはトリビュートする題材をどのように描くかは描く作者に委ねられるので、原作に忠実なものもあれば大幅に改変する場合もあるし、原作がシリアスであっても...
C’est combien

菜時記 葉月/癸亥

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。普通の夫婦であれば当たり前のようにできることでも僕...
Vie simple

半径1メートルの必要

こういう技術があるからどう活用しようか?そんなふうに問われることがたまにある。たとえば、深層学習という人工知能の技術が一躍有名になったので、ではこれを使って何か作ってみよう、とかだ。こういうとき僕は少し困ってしまう。僕は技術者なのだが、それ...
histoire

骨餓身峠死人葛

野坂昭如の作品は、書いていたものが僕の趣向とは合わないものばかりだったので、読んだことはなかった。『火垂るの墓』は有名だが、どんな内容なのかはおおよそ知っていたし、スタジオ・ジブリがアニメ化したけれども、そちらも見たことはない。読むつもりも...
Je pense aux mots

画鋲

文具コーナーでいつものごとく文房具を見る。今回、ふと目に止まったのは画鋲だ。小学生の頃に学校でよく使っていたオーソドックスな金属の平べったい、そしておもいっきり壁に突き刺すと今度は画鋲抜きでも使わない限り抜くことが難しい、あの画鋲である。新...
histoire

火星甲殻団

ハヤカワ文庫JAとして出た『日本SF短篇50』の三巻に収録された川又千秋の『火星甲殻団』が面白く、長編版があることは知っていたので早速読んでみることにした。川又千秋はそれほど読んでいないのでまだまだ見逃している作品がある。本来ならば絶版状態...
ホンの話

来月の気になる本

角川文庫『人間の顔は食べづらい』白井智之角川文庫『スタープレイヤー』恒川光太郎講談社文庫『献灯使』多和田葉子新潮文庫『機巧のイヴ』乾 緑郎新潮文庫『アメリカン・ウォー 上下』オマル・エル・アッカド創元推理文庫『花野に眠る 秋葉図書館の四季』...
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